熱中症対策のための知識 その1

 熱中症対策を取っていくために熱中症を正しく知ろうと思い立ちこの記事を書きます。

 

 まずは熱中症とはどんな症状をいうのでしょうか?

 

 高温多湿のもとで生じる様々な症状を総じて熱中症と呼んでいます。

 

 昔から言われている熱射病もその一つです。

 

 ○熱射病

  体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態。意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)が特徴で、頭痛、吐き気、めまいなどの症状が現れたり、ショック状態になったりすることもあります。

  全臓器の血管が詰まると、脳、心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器障害を合併し死亡率が高まります。

 

  この状態は非常に危険で死の危険があります。体を冷やしながら集中治療ができる病院への搬送が必要になります。

  救急車を呼ぶ間にも、体温を下げる必要があるため、近くに十分な水がある場合は全身に水をかけたり、濡れたタオルをかけて仰ぐなど、気化熱による熱の放散を促すのが良いとされます。

  また首、わきの下、太ももの付け根など大きな動脈が通る場所を直接冷やし、血流の温度を下げる方法もあります。

  水が十分にない場合は、口に水を含み霧状に吹きかけるなどの方法もあります。

  救急車が来るか、搬送先の病院に着くまでこうした冷却を続けることが重要になります。

 

 ○熱失神

  皮膚血管の拡張により血圧が低下し、そのため脳への血流が減少して起こる症状。めまい、失神などが見られます。顔面蒼白、呼吸回数の増加、唇のしびれなどが見られ、脈拍は早く弱いものになります。

 

 ○熱疲労

  大量の汗を掻き、水分の補給が追い付かないと脱水症状がおこり、熱疲労の原因となります。

  脱水症状である、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などが見られます。

 

 熱失神と、熱疲労の場合は、木陰など風通しの良い涼しい場所に寝かせ、着衣による締め付けがないよう緩ませ、水分を十分に補給すれは、通常は回復していきます。手足など、末梢から体の中心へ向けてのマッサージも有効です。

 吐き気やおう吐がひどく自力での水分補給に難がある場合は、素早く病院へ搬送し、点滴をうける必要があります。

 

 ○熱痙攣

  大量の汗を掻き、水分だけを補給し、血液の塩分濃度が低下した時に足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴った痙攣が起こります。炎暑での長時間の運動で大量の汗を掻いた時などに起こりやすく、夏場のトライアスロンなどで報告されています。

 

 これは、水分とともに生理食塩水という塩分濃度0.9%の食塩水を補給すれば通常回復します。

 

 どの症状も初期症状のうちに発見し対応することが重要です。

 特に熱射病は命の危険が伴う危険な症状です。

 そこへ至るまでの対策が重要になります。

 

 

 

  

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