とある設備工事の現場での話です。
駐車場でのレッカー作業なのですが、現場に着くと、その装置基礎の真上に大きな木の枝が生い茂っています。
重機の担当者が言うには、ご神木なのそうです。
管理しているお寺さんやお客さんの許可はもらったので枝は払っていいとのこと。
ところが、基礎工事をした業者も、電気工事の業者も、装置のメーカーも誰も切ってくれないと。
お坊さんなり、神主さんを呼んで来て、そのうえで切るならまだしも、切っていいよとのお墨付きだけでは、だれも切りたくない様子。
それもそうだろう。
ご神木の根元には招福の石碑やら、祠。それに石灯籠。
しらべてみると昭和八年に皇太子様が僥倖された記念の石灯籠。
だれも切りたがらないのも頷けます。
そして、どこぞこの駅前の巨木は動かすはずだったのに動かせなかったとか、いわくつきの話に。
そうなると、ますます切れない。
切らずに装置を横引きする話になる。
なんとかなりそうだとの話になった頃に監督が。
監督に話すと、監督も切りたがらないので、横引きする話で確。
現場の立地も近所には大きな巨木のご神木がある神社があったり、お寺があったりする土地柄です。
そうなるとますますです。
実際の作業は無事に何事もなく終了。
むやみやたらに木は切れないという話です。
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